2/3の主張 文は田島薫
(専制と正義について2)
世界の中で米国は確かに科学技術的レベルや、経済的レベルも高く、自由で、
民主的で人権を重んじる理想的な国かも知れない。
その「いい制度」を世界に広げてやることが、世界の人々のためになることだ
と考えることは悪いことではないだろう。
しかし、それができる自分たちはレベルの高い人間で、どんな手段を使っても
それを別なレベルの低い国に対して行うのは正義だと考えるのは傲慢なことだ。
米国の今日の存在は獣のようなアウトローたちが悪事を尽そうとするのを法律制度でなんとか管理しつつ、資本の力で発展途上国から吸い上げた富のおかげ
による経済的発展が人々の気持ちに余裕を生んでいるだけのことなのだ。
人間のレベルが上がり正義も身についた、わけではないのだ。
貧しい国にはそれなりの歴史的発展の必然的段階があるのだ。よく内状を調べたり分析したりせず、自分の国と比べて遅れていると判断し、
それを悪と決めつけ、いきなり、証拠もないのに米国を攻撃しようとしている
などとと言いがかりをつけるような者こそレベルの低いアウトローだ。
もし、本当に他国の発展を望むなら、その国の実情をよく理解し、国家間の民間レベルの交流を活発にし、経済的支援を惜しまず、国民が自由に行き来、
発言できる環境を作らせる地道な努力を徹底するべきだ。
もし専制政治によって国民が非人道的に抑圧されていたり、他国攻撃計画の
事実があるなら、証拠を発表し国際世論に訴える手続きをするべきだろう。
その国民自身に米国の攻撃を望むこころがないのに、無理矢理力で制圧したなら、犠牲が出、仮に一時成功しても、必ず反動が広がるはずだ。
ブッシュはイラクの実情を正確に理解して、正義を口にしているのだろうか。