12/15の日記          文は田島薫



われわれのバンド練習はメンバーが仕事だったり、健康診断で酒を止められたりで、

今週も流れたので、ギター練習をした(いつものことだけど)。

ギターで一番クリエーティブなのはやっぱりジミ・ヘンドリクスだ、と言い切っても

異論のある人は少数だろう、ということで、数年ごしの楽譜研究だ。


ギターも突き詰めると(大きなこと言っちゃってます)、同じような音で早弾きする

プレーヤーは沢山いるけど、創造的なフレーズを表現できる、ってことになると、

知ってる範囲だけの話だけど、どうしても何人かに絞られてきてしまう。

ジミヘンは早弾きもすごいけど、それ以上に音の効果的な組み立てが高度なのだ。

コードも6弦全部鳴らすのではなくて、曲想の流れの中でもっとも効果的な音を強調

するために、じゃまな音の弦を虫食い状に省いたりする、いわば、引き算の構成、

音を結局単音のフレーズに集約する、といったことが、インパクトの強いロックギター

にしていることがよくわかるのだ。でもじゃ、わかったんなら、おまえやってみろ、

って言われて、そのフレーズをまねして弾いてもまあいいんだろうけど、自分でジミ

ヘンと同じ考え方で同じように新しいフレーズを見つけようとすると、これが難しい。


ずーっと新しい音を探し続けながら夜はサッカークラブチーム世界一決定戦、

ACミラン対ボカジュニアーズのトヨタカップを見た。

1対1で延長戦の果てにPK戦になり、さすがのヨーロッパチャンピオンACミランも

緊張のあまり3個失敗して負け全員落ち込み、ボカJは大喜び、私にとっては他人事。


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