8/25の日記 文は田島薫
きのうの私の家の2階居間は38度だったが、エアコンはつけず、扇風機だけまわして、ベランダのそばに置いた椅子に座って新聞を読んだ。
ふいにどっからかセミが低空飛行で飛んで来て、あっちこっちぶつかっては、下に落ちた。何度めかに私のすぐわきの敷き居の上に落ち、しばらくじっとしてると、
また、いきなり飛び上がって、軒に束ねてつるしたどくだみの葉にしがみついた。
(私は鼻が悪いので、どくだみ茶を飲む、で、去年まではそれを作るために大量のどくだみ
を刈って乾燥していたのだけども、今年は直った気がして放っておいたのだけど、最近また
ちょっと鼻が不調だったし、また雑草だらけの庭からどくだみを刈ってつるしておいたのだ。)
セミにしがみつかれたどくだみの葉は、おいおいどーしたんだべいび、などと言いながら、セミと一緒に風に揺られた。
セミはまたしばらくじっとしていたが、じりっじりっと、上に(束ねたどくだみの茎の方へ)登って行った。(多分寿命が近づいた彼は安眠できる場所を探していたのだと思う)
かなりの時間をかけて必死に登り続ける。
やっと、登りきって視界が開けた所は多分彼の予想していたものと違っていたのだ。動きを止めた彼は、確かに、おや?って、言った。
次の瞬間、こりゃいかん、おれとしたことが、と言って、元気よく空高く飛び去って行った。