連載●文はクボユーシロー

小旅行日記14


(流山その2)

以前埼玉県のもっとも東側、千葉との境目にある三郷団地に住んでいた。

そこから柏市内の会社にバイクで通っていたことがある。団地を出てしば

らくすると江戸川を渡る大きな橋があり、川向こうは千葉県流山市である。

昔、小林一茶も歩いたであろう流山の古い町並みを通り抜ける。そこから

柏に向かう郊外の道はなかなかすばらしい環境であった。起伏に富んだ丘

陵地をゆるやかなS字カーブが続く。周りはこんもり茂った雑木林、晴れた

日に道路に描かれる木々の影が美しい。最近、その道を通っていないが残っ

ていて欲しい風景である。

流山の旧市内、流山鉄道平和台駅(以前は赤城台駅と言った)の近くに赤城

神社と言う古い社があり、その境内に小さな山がある。この山は群馬県の

赤城山の一部が分かれたものでその昔、江戸川を下ってこの地にたどり着

いたという。コレが[流山]の由来であると神社の看板に書いてあった。

ここしばらく行っていない流山の町、昔とは大きく変わっているだろうが、

秋になったら自転車で行ってみようと思っている。 おわり


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