4/7の主張             文は田島薫



(偽善民主化論について2)

米国はイラクを民主化すると言ってる。

一般人の犠牲をできるだけ少なくすると言ってる。


昨日の新聞に米国はイラクのパレスチナ人居住区にクラスター爆弾を

2個落としたと小さな記事があった。

クラスター爆弾というのは、一個の中に人を傷つける金属がつまった小さな

爆弾がたくさん入っていて、それが広範囲に散らばり人を無差別に殺傷する

目的の爆弾なのだ。

イラクを足がかりに中東を民主化すると言う米国は、パレスチナに圧制を敷く

イスラエルの国連決議無視の暴挙には支持を与え、そして、今回の爆撃。

米国が考える民主化という意味がはっきりして来るだろう。


力ずくで自分たちに都合のよい地域を作り、イスラエルを援護しようというわけだ。

本当に、ピンポイント攻撃で独裁者フセインの追放だけで無血で済むなら、

米英に対する非難の声は急激に消えただろうし、彼らもそれを本気で期待していた

ところもあったのだろうが、最悪の惨状の可能性だって考えていたのだ。

それだって、安全な場所にいるブッシュや頑丈なシェルターに隠れていながら敢然と

戦えと国民に言ってるフセインには、他人の不幸でしかないのだ。


現実的に米軍の死者100人に対し、イラク側最大3000人と米国は発表しているが、

爆撃が一般住宅地まで拡大しているところから、その数は過小判断と見るべきだ。

命の重さを恐ろしく軽く見られているイラクの一般人もふつうの平和な生活がしたい

はずなのに、今彼ら1人1人がどういう思いで夜を過ごしているのか、想像し、気軽な

米国支持の人間は責任をリアルに感じるべきだ。


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