8/17のらねこ
      文は田島薫



この1週間ぐらいずっと白い若いねこ(名前はまだない)が

ドア外のベランダにずーと寝ている。ベランダの何カ所かの

(うちの事務所は、最上階で東側に広い?共同ベランダが

繋がっている)涼しい場所を選んで移動しながら。


きょうでなくて、きのうだが、朝出勤すると

彼は空のエサ皿のまん前で寝ている。

エサをたっぷり入れて、タベナといってひっこむと、食べる。

満腹するとまた、皿の前で横になった。

皿には、まだ半分以上エサが残っているが他のお客の分なのだ。


次に若いトラが来てエサの前でじっとたたずんでいる。

そばで横になってる白もだまっているので、なかよくてよろしいと

ほめてからひっこんで、また様子を見に行くと、ふたりとも

いない。おかしいなと外に出て下を見ると下の階の踊り場で、

白がトラにうなっている。


おいおいと白をたしなめたつもりが、

トラのほうが逃げて行った。

白のほうは、まったくこまったもんだよねといった目を(どんな目だ)

ちらっと私の方にむける。


白はどうも、共同の皿を自分の利権と勘違いしたようだ。


そこのところを、私は彼によーく言い聞かせた。

彼はわかったというような顔をした。…のだが。


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