9/2ののらねこ
      文は田島薫



午前中、誰かが来て皿のエサのほとんどを食べて帰っていたので、

足した。

まずいエサをしばらく出したために、以前はそれほど人気(猫気)

でもなかった同じエサの評判がグンと上がったのだ。


おかげで(?)先週なんかはツートンカラーの子供だと思われて

いた子ねこのほんとの親まで判明した。

まったく同じ顔をした大きいのが一緒にエサを喰いに来たのだ。

しかも、そこにツートンカラーも同席して三人家族の食事だった。

ツートンカラーは親じゃなくて親戚の者だったようだ。


その上、若白も来たんだけど、秘密のエサ場を持つ若白だけは

いつもと同じで、そのエサも食べず、お気に入りの屋上への階段の

上がり口の2段めに、ずっと寝ていた。


夕方には階段の下り口に一度帰ったツートンカラーが再び顔を見せ、

くつろいじゃって、事務所前はのらねこ公園の雰囲気になった。


人間の帰り時にはもう足したエサも空になってて、ツートンカラー

がエサ待ち顔でたたずんでいた。


ムカシの徳用大袋が人気急上昇のこのごろなのだ。



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