10/7の日記          文は田島薫



きのうもあいかわらず、新聞、テレビ、ギターの日だったんですが。

若い時は、何を見ても、聞いても、ふーんそんなもんかな、って感じ

だったのが、このごろは、そんな時、そうそう、そうなんだよな、と、

共感することが多々ある。

うすうす感じていたことが、誰かの発言に明確な共感をするのだ。


午後のテレビ番組で矢沢栄吉のデビュー30周年記念コンサートをやってて、

合間のビデオがアメリカの砂漠の中で彼1人椅子に座って、バーボンかなにか

飲みながら、思い付くまましゃべってるんだけど、

そん中で、私がうーむとうなったのは、彼がごく当たりまえのことを言った

ときだった。


人生の中で(こう言ったと思うんだが…)一番大切なことは、

「人をうらやましがらない事」だ、と彼は言ったのだ。


おい、みんな、矢沢をうらやましがっちゃやーよ、と言ったのではない。

彼は、自分もそういう気持ちと戦って来たと、でも、やっと、それは

間違っていると、「生活の知恵」として、わかったと、

あの、若い時に成り上がって、成功し続けていると見える男が言うのだ。


人をうらやんだ時、かけがえのない自分と言う個体を否定することになる、

それはもう、負けで悲しいことだろうと、

今ある自分を全部認めて、自分なりに自分の中のものを高めて行くことで、

人生は光輝くはずだ、と苦悩の末にわかった、

と、スーパースターの矢沢さんが言うのだ。


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