1/21ののらねこ 文は田島薫
きょうは、けっこう寒い上に、雨が降っている。ドアの外の皿にエサを入れたけど、お客さんの出足は
悪いはず。
で、クロの思い出パート5。
クロは一日じゅう事務所の中のダンボール箱の中で寝て夕食を取って帰っていくと前に書いたけど、きょうのような
冬の寒い日には、夕食後もなかなか帰らない。
こっちもたまたま残業なんかしていると終わる11:00ぐらいでもダンボールの中にいる。
こっちも帰り支度をしてドアのところで、「さあ帰るぞ」と言っても、箱の中から、首を出して「かってに帰れば」
という顔をしている。
非難もあるかも知れないけど、飼っているつもりはなくて、のらねこの自立心も失って欲しくないと考えていたため、
押し出すように、ドアまで連出し、「さあ帰るぞ」とくり返す。思い切ったようにクロは階段を走り降りていくのだ。
小雨の寒い日でも心を鬼にして、追い出した。その情景を思うと今でも心が痛む。少しネコトラウマだ。
で、その後は少し、ねこと距離を置くことにした。