1/7の主張             文は田島薫


(新しい感覚について)

きのうラジオで、小沢昭一が言っていたのだけど

新しいものはすぐに古くなり、また次の新しいものが出てきて、

新しいものには落ち着きがない、そこいくと、古いものは

ゆったりとよさが続くと。


これは同感で、それに私はもう少し考えを補足したい。


一般に人はよく、服だとか、絵だとか、表現されたものに、

感覚が新しい、とか、古いとか言う。

で、新しいものがよいもので、古いものはだめなものといった

結論を出すことが多いように感じる。


で、この場合の「新しい」はたいてい、作品の価値である

「創造性」とは全く無関係のものなのだ。


人はその時代の気分に敏感に反応するもので、新しく感じる

ものというのは、まさにそういう表現、流行と言ってもいい

もんで、誰でもが空気のように表現できるものなのだ。


で、自分の表現はなくてより現実に敏感な若者ほどそれを

表現しやすいということになるわけだ。


例えば、絵画の印象派や、表現派などが出た時に

どういう世間の反応だったかを見れば、ほんとに「新しいもの」

って大体は一般人には理解できないものだと分かるはずだ。


だから、一般人の方々は感覚が新しいとか、古いとか、言う時は

そういう限界をよく自覚しましょう。


ちなみに私も一般の方々です。



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