連載●文はクボユーシロー

貞熊犯罪研究所3



(金庫破りその2)

7月31日に足立区のアパートで4人の中国人が逮捕された。容疑は一連の

金庫盗難事件、リーダー格の男は約300件の犯行を認めているという。

埼玉県警の発表では今年の金庫盗難事件は約500件、被害金額約3億数千

万円との事。では今回の逮捕で金庫盗難事件は終わるのか。とんでもな

い前回も言っているが、この事件の犯行システムを企画し資金を出して

いるのは外国にある組織の本部であり、『日本支部』の責任者がバック

で全作業をコントロールしているのである。今回逮捕された部分はまさ

に末端の『現場チーム』である。日本支部の組織は早急に新『現場チー

ム』編成の作業に入るだろう。

ではここで新チーム再編までの『日本支部』の動きを推理する。

1.今回の逮捕者の中に現場リーダーがいたのでチームを再編。

2. 今までやさしい現場で仕事をしていた2軍を1軍に昇格。

3.新現場リーダーに1軍マニュアルの徹底教育。

4. 新チーム補強のため専門家を確保。

5. 新チームの初仕事を支部の総力を挙げてサポート。

6. 初仕事を分析、システム及び作業員のチェック。

以後何事も無かったように彼らのビジネスは続くだろう。『現場チー

ム』はもちろん『日本支部』が逮捕されても彼らのシステムは蘇生す

る。ただ、問題点としてあるのが縄張りを巡る抗争である。おいしい仕

事であること知った日本の裏組織が指をくわえているわけがないし、他

の外国人組織も割り込もうとする。今回の足立区の実行犯逮捕の件も、

表向きは『車のナンバーから足』となっているが、実際は他の組織のチ

クリであろう。 つづく



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