4/22ののらねこ
      文は田島薫



きょうはやっぱり、今のところ、カラス1羽と、ねこが一匹

知らない間に来て、エサを少し食べて帰っただけだ。


で、ねこの思い出。

もう10年近く前になるけど、若い美人のキジ毛が

事務所に出勤するようになったことがあった。


彼女はつつましやかで、いつも緊張した表情で現れるのだが、

かなりたって、何だか腹が大きくなってるなと思ってると、

あんのじょう、事務所の押し入れのふとんの方へ入りたがる

ようになったので空箱に寝床の用意をしてやるとある日こどもを

3びきぐらい産んだ。


事務所のある町内のとなりの町内会の掲示板を知っていたので、

ふざけたこねこのイラストをつけて飼い主募集のはり紙をした。

すると翌日ぐらいに、若い美人(ねこ好きの女性ってなぜかたいてい

美人なのだ。犬好きにくらべて)が応募してきて1ぴきつれ帰った。


キジは自分の留守にひとりいなくなっていたので、あたりを

探し回るしぐさをしていたが、何かを察知したらしく、

(残りも誰かにやらなければと思っていたのだけど)いつのまにか

残りのこどもをどっかにつれて行ってしまった。


そして、だいぶたって、また、そんなけはいでやって来た時

今度はむりやりつかまえて避妊手術うけさせた。腹にこどもがいた。

それから2度と来ることはなくなった。

(いや、まただいぶたって1回だけ来たような気がする)




戻る